構造最適設計ソフトウェア
OPTISHAPE-TS
事例11 ボルト固定点反力の均等化
■概要
複数箇所をねじ止めする製品など、各固定箇所の反力を均等に受け持つ形状を得るように形状最適化を行います。 反力の総和は外荷重の総和に等しいため、構造を変更しても不変となりますが、部分的に変更することが出来ます。
そこで、本事例ではボルト固定した部分の反力が等しくなるようにノンパラメトリック形状最適化を行い、 かつ固定点反力の大きい箇所の反力値を低減します。
■解析モデル
ボルト固定4箇所を完全固定し、Z軸方向に1,000Nの荷重を設定しています。
初期形状の評価では左下部分の反力の値が最も大きく、415.1Nとなりました。
この荷重条件に対する固定4箇所のZ軸方向の反力を均等にする形状最適化を行います。
■最適化条件
- 目的関数 :体積最小化
- 制約条件 :各固定箇所Z軸方向の反力250N,
コンプライアンス初期形状の3.0倍 - 形状変動制限(製造要件に関わる制約):
最小肉厚,
片側のZ成分の平面を保持
■結果
全ての固定点で反力が均等になり、最大反力が415.1 N から250.0 N に低減されました。
■考察
拘束部の一部に大きな力がかかっている場合や、製品の破損時を考慮した場合、 その力を均等にすることによって、より安全な設計になります。 また、そもそも拘束部を破損させないために反力の値を制約として設定することによって、 設計基準を達成させることもできます。
このように、コンプライアンスや応力の評価とともに製造要件として「反力」を考慮することで、 実践的な設計基準に対応した評価が可能となります。
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