構造最適設計ソフトウェア
OPTISHAPE-TS
事例9 スポット溶接された平板補剛材の形状最適化
~ 四角形シェル要素の形状最適化 ~
■概要
シェル要素の形状最適化解析例として、自動車の車体を構成する部材 [ センターピラー ] を想定した正方形平板の補剛材を取り上げます。
正方形平板にはハット型断面を有する6枚の補剛材がスポット溶接により取り付けられています。
このようなスポット溶接のモデル化は、自動車の車体モデルに広く利用されており、OPTISHAPE-TS ではそのようなモデルに適した機能が用意されています。
■解析モデル
※ 画像クリックで大きく表示します.
- 要素: 四角形シェル要素
※ スポット溶接部 ⇒ヘキサ要素+RBE3要素 - 節点数: 47,425
- 要素数: 46,440
境界条件
- 荷重: 平板に一様分布荷重(圧力)
- 拘束: 外周完全拘束
※スポット溶接部(RBE3要素,ヘキサ要素) は位置のみ移動し、大きさや形状は変化しない。(デフォルト機能)
■最適化条件
- 目的関数 :剛性最大化
- 制約条件 :体積
- 形状変動制限(製造要件に関わる制約):断面形状保持
形状変動制限
ハット部材の断面形状を下図のように変動制限。
■結果
※ 画像クリックで大きく表示します.
◎ 断面形状保持を行なわかった場合
◎ その他の最適化条件での結果
※すべて断面形状保持は行う.
■考察
ここでは、OPTISHAPE-TS のノンパラメトリック形状最適化機能を使用した補剛材の形状最適化解析例について解説しました。
OPTISHAPE-TSには、断面形状を保持する機能があり、形状最適化の過程で部材の断面形状が複雑になるのを避けることができます。
形状最適化の過程では、RBE3 要素及びその周辺要素は、自動的にスポット溶接部として取り扱われ、その部分は剛体運動のみ可能となるような拘束が設定されます。つまり、スポット溶接部の位置は移動しますが、溶接部の大きさや形状は変化しないように拘束されます。
また、ノンパラメトリック形状最適化機能では部材の形状だけでなく、板厚も同時に最適化することが可能です。
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