汎用パラメーター最適化ソフトウェア
AMDESS
事例2 リアクトルの静音設計 ~ 電磁界解析ソフトと連携した最適化 ~
■概要
リアクトルは整流、昇圧に使われ、ハイブリッド車等にも搭載される重要な要素です。
しかし、コイルに流れる電流の周期的な変化により振動が発生し騒音の原因となるため、ハイブリッド車に搭載する際に騒音対策の要求が高まっています。
右図:SolidWorksで解析モデル作成
ここでは、
・汎用パラメーター最適化ソフトウェア AMDESS
・電磁界解析ソフトウェア JMAG
・3次元CADソフトウェア SolidWorks
これら3つのソフトウェアを連携させ、リアクトルの電気的性能を落とさずに静音化する例を紹介します。
※「JMAG」及び「SolidWorks」は日本総合研究所(現JSOL)の協力を得て使用しました。
■最適化条件
設計変数
コアの寸法:D1~D4
目的関数
リアクトルの音圧最小化
制約関数
インダクタンス:初期値以上
コアの体積:初期値以下
近似モデル
RBF
■解析
解析の流れ
a |
b |
|||
≪AMDESS≫ | ≪SolidWorks≫ | ≪JMAG≫ | ||
a.AMDESSが予測した改善案でモデル寸法を変更
AMDESSが試行寸法でSolidWorksのVBスクリプトファイルを書き換え、SolidWorks上のモデル寸法を変更します。
b.算出された寸法からメッシュ作成・解析
JMAGがSolidWorksと通信してCADモデルを取り込み、メッシング、解析を行います。
c.解析結果から応答を抽出
JMAGの解析結果からAMDESSが応答を抽出します。
a→b→c→a→b→・・・をAMDESSが繰り返し自動実行する。
■結果
最適化結果
ラテン超方格による30個のサンプリングからスタートし、6回の応答曲面の更新で 音圧31%の低減を実現しました。
|
← 31%減 ← 制約満足 ← 制約満足 |
コアに発生する磁束密度
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図1a:初期モデル
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図1b:改善モデル
応答曲面と感度の表示
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図2a:近似最適解付近の応答曲面
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図2b:感度
■考察
図1のように、寸法が改善されたことでコアに発生する磁束密度が下がっていることがわかります。
そのため電磁力が小さくなり、音圧が下がったと考えられます。
また、図2の感度のグラフから、D3つまりスペーサーの寸法が音圧とインダクタンスに最も影響を及ぼしていることがわかります。
このように、CADや磁界解析・音響解析などの任意のソフトと連携させて、幅広い最適化が行えます。
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