CADモデル生成ソフトウェア
S-Generator
事例1 エンジンブロックSTLデータからのCADモデル生成
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■概要
お客様からもご要望の多かったCAD戻し。
そのご要望にお応えするソフトウェアS-Generatorを利用した、STLデータからCADデータを出力する事例をご紹介いたします。
S-GeneratorはSTLデータから曲面を生成し、IGESデータに出力することで、モデリングの手間を省き、そして何より最適化形状をそのままCADに持っていくことができます。
ここでは、エンジンブロックモデルを利用して、手作業で折り目を設定し、曲面生成を行います。
■STLモデル - エンジンブロック -
三角形パッチ数:492,886
データ提供:株式会社富士通システムズ・イースト様
■折り目設定
折り目の設定は、まず解析曲面の抽出を優先し、穴などを折り目で縁取りながら、
円筒面や平面を抽出していきます。これがCADデータ出力後、解析曲面として認識されます。
その後、結果の曲面に角が出来て欲しい場所に折り目を追加します。
円筒面や平面等の各種解析曲面と通常の折り目線が色分けされているので、確認も容易にできます。
◆ 折り目の設定および解析曲面の抽出作業時間:4時間(手作業)
■曲面計算
- 計 算 機 :Core i7 5820K メモリ32GB
- 計算時間:3分57秒
- STLモデルの頂点との誤差: 最大 0.678% 最小0.01458%
- 解析曲面数:260
- 計算結果のCAD読込およびSolid化:30分
◎ 各種描画
◆ 計算時間は、ほぼ曲面の数に比例しますので、形状が複雑なほど時間がかかります。
■考察
今回はS-Generatorを利用して、エンジンブロックのSTLモデルからCADモデルを生成しました。
* SolidWorksはDassault Systemes SolidWorks Corporationの登録商標です。
IGES形式のファイルにて出力いたしますので、IGESファイルに対応しているCADであれば、どのCADでも読み込むことができます。
折り目をまったく作成しない場合でもCADモデルを生成することが可能ですが、折り目を設定し、解析曲面を抽出しておくことで、CADに読み込んだ際に穴の位置や直径などの寸法を抽出できます。 さらに必要であればそれを編集することも可能です。 また、CADモデル全体の曲面数が少なくなり、CAD上で再度メッシュを切る際の自由度が増します。
ちなみに、S-Generatorには『折り目の自動計算』機能もあります。
この『折り目の自動計算』のみで折り目設定を行い、曲面計算を行った結果が下図です。
形状はほぼ再現できていますが、手作業で行った結果に比べて、詳細部分や解析曲面の設定など気になるところもあります。
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- 計 算 機 :同上
- 計算時間:6分29秒
- STLモデルの頂点との誤差: 最大 0.691% 最小0.01865%
今回の事例では全て手作業で折り目設定を行いましたが、モデルの形状によっては『折り目の自動計算』をした上で
手作業での編集を組み合わせることで、簡単に折り目を完成させることも可能です。
それぞれの状況に合わせ、折り目設定の仕方を選択いただければと思います。
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