SOLIDWORKSアドイン構造最適設計ソフトウェア
HiramekiWorks

そもそもレベルセット法によるトポロジー最適化って?


形状表現にレベルセット関数を用いた最新のトポロジー最適化手法です。
中間密度(グレースケール)問題が生じないため、与えられた体積制約をほぼ正確に満足する、クリアな最適構造が得られます。 また、得られる最適形状の複雑さも調整することができ、 より設計者向けの構造最適化手法 です。

レベルセット法によるトポロジー最適化の主な特長
特徴1 体積・質量をぴったり満足させる最適化結果  特徴2 最適化結果形状の複雑さをコントロール可能  特徴3 メッシュサイズの依存性が低い


【特徴1】 目標の体積・質量を精度よく満足!

物体と空間の境界を認識しながら最適化をおこなうため、設定した体積や質量とほぼぴったり合った最適化結果を得ることができます。 従来のトポロジー最適化(SIMP法)のような“しきい値”の調整は必要ありません。


SIMP法(従来の手法)  レベルセット法


【特徴2】 最適化結果形状の複雑さをコントロール可能

計算時のパラメータにより、得られる最適化結果形状の複雑さ(かたまり度合い)を調整することができます。

やや複雑 若干単純 やや単純

複雑⇔単純


【特徴3】 メッシュサイズ依存性が低い

メッシュサイズに関係なく同様の最適化結果を得ることができます。
※最適化結果の構造を表せないような粗いメッシュを用ると、収束性が悪化し適切な結果が得られない場合があります。

結果形状 [メッシュサイズ:3mm] 結果形状 [メッシュサイズ:2mm] 結果形状 [メッシュサイズ:1mm]

◎解析事例◎ドローン骨格のトポロジー最適化

ドローン骨格:初期モデル ドローン骨格:境界条件
⇒ ドローン骨格:最適化結果 ドローン骨格:自動生成されたCADモデル

詳細はこちら HiramekiWorks 事例5

従来のトポロジー最適化との違いは?

従来のトポロジー最適化(SIMP法)との違いをブラケットの事例を使ってご説明いたします。

下図の条件で剛性の高い形状へ最適化いたします。

ブラケットのトポロジー最適化:境界条件

◎最適化結果◎ SIMP法によるトポロジー最適化(従来手法)

最適化結果は密度分布として得られますので、構造を確認するためには “しきい値” を調整する必要があります。 中間密度の領域が広い場合は、しきい値の調整が難しいことがありますが、ある程度粗いメッシュでも計算できますので、比較的短時間で解析できます。

SIMP法によるトポロジー最適化:最適化結果(密度分布)
SIMP法によるトポロジー最適化:しきい値による比較

◎最適化結果◎ レベルセット法によるトポロジー最適化

しきい値の調整なしで、指定した条件を満たす明瞭な形状を得ることができます。

レベルセット法によるトポロジー最適化:最適化結果



このように、2つのトポロジー最適化から用途にあった手法を選んでいただき、ご活用いただけたらと思います。 迷った際には、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせへ


≪ご協力≫
 基礎理論・技術アドバイス
  東京大学 大学院工学系研究科 数理設計工学研究室・山田 崇恭 先生
 監修(JST A-STEP、SIP):
  京都大学 大学院工学研究科 生産システム工学研究室・西脇 眞二 先生


 

機能ページに戻る