3A.AMDESSを活用した材料パラメータの同定
ここでは AMDESS を使用して、
VOXELCON で求めた
直交異方性材料のパラメーターと平均質量密度を変更し、1次モードから5次モードまでの固有振動数の誤差を小さくします。
なお、各パラメーターの変更範囲を上下10%までに制限します。
最適化は固有振動数およびMAC値をチェックしながら評価し、評価基準を満たして終了します。
最適化で決定したパラメーターの推移
最適化結果での各モード形状
実験との比較
実験 | FEM | 最適化 | |
---|---|---|---|
モード | モード | FEM/実験 | |
1 | 1 | 101.74% | ○ |
2 | 2 | 101.51% | ○ |
3 | 3 | 97.35% | ○ |
4 | 4 | 100.53% | ○ |
5 | 5 | 99.35% | ○ |
6 | 6 | 97.45% | |
7 | |||
8 | 7 | 95.89% | |
9 | 8 | 99.21% | |
10 | 9 | 98.12% | |
11 | 10 | 96.24% | |
12 | |||
13 | 11 | 98.90% | |
14 | |||
15 | 12 | 97.16% | |
16 | 13 | 95.93% |
AMDESS
で求めた材料パラメーターを適用した固有振動数の比較は左の表のとおりです。
表での実験とFEMのモード次数の相違は、固有振動数およびMAC※から、最も近いと判断できるもので比較しています。
※ MAC(Modal Assurance Criterion)
VOXELCON のみで求めた場合よりも誤差は小さくなっており、特に3次モードと4次モードでは他のモードと比較して誤差が縮まりました。
このようにして、VOXELCON で妥当なパラメーターをいったん決定してから AMDESS でそのパラメーターの精度を高めることにより、実験との関連性が持たれ、根拠のある最適なパラメーターを決定することができました。
次は、形状最適化を活用して誤差を小さくする方法についてご説明します。