反力の評価関数の追加やトポロジー最適化機能の
高速化を実現した「OPTISHAPE-TS 2020」リリース

2021年3月26日

構造最適設計ソフトウェア OPTISHAPE-TS の新バージョン「OPTISHAPE-TS 2020」をリリースいたしました。
本バージョンでは、ノンパラメトリック形状最適化とトポロジー最適化に 新しい評価関数「反力」が追加された他、プログラムの見直しによりトポロジー最適化が高速になりました。

新機能の詳細

評価関数「反力」

多くのお客様から要望を頂いていた反力を評価できる新しい評価関数が、 トポロジー最適化とノンパラメトリック形状最適化の両方に追加されました。
複数箇所をねじ止めしている構造物などで、各固定箇所の反力を均等に受け持つ形状を得たい場合に有用な機能です。

◎適用例:ノンパラメトリック形状最適化

FEMモデル 右図のモデルのように四隅を拘束し荷重(1000N)をかけた場合、荷重位置が完全な中央に位置していないため、 拘束点の反力は均一になりません。

そこで、本モデルに対してノンパラメトリック形状最適化を用いて各拘束点の反力を均一[250N]にした結果が下図となります。 ノンパラメトリック形状最適化により形状が大きく変わると同時に、拘束点反力が均一になったことがわかります。


最適化結果

≪Z軸反力≫
Z軸反力の比較


トポロジー最適化の高速化

トポロジー最適化の処理全般を見直すことで、従来比で最大2倍ほどの速度向上を実現しました。 速度向上率は、最適化の設定条件や、モデルの節点数等に依存します。

下記のグラフは、OPTISHAPE-TS2019とOPTISHAPE-TS2020の計算時間を比較した例です。
モデル規模や並列数の異なるいずれのモデルでも、計算時間が減少していることが分かります。

解析時間の比較

No. 最適化設定 節点数 並列数
1 コンプライアンス最小化,体積制約 556611 4
2 コンプライアンス最小化,体積制約 95560 16
3 体積最小化,コンプライアンス制約 95560 16
4 コンプライアンス最小化,体積制約 96641 1
5 コンプライアンス最小化,体積制約 96641 4
6 コンプライアンス最小化,体積制約 265823 16
7 固有値最大化,体積制約 965165 24
8 コンプライアンス最小化(慣性リリーフ解析),
体積制約
352591 12

そのほかの改良点

ソルバーの安定性向上や TS Studio (GUI)の使い勝手向上など、 お客様からの様々なご要望を踏まえ、表示機能、操作性等を改善しました。

◎使い勝手向上の一例:ツリーウィンドウの改良

ツリーウィンドウの違い


構造最適設計ソフトウェア OPTISHAPE-TS について

OPTISHAPE-TS(オプティシェイプ ティーエス)はトポロジー最適化、ノンパラメトリック形状最適化、 ビード最適化の機能を有する構造最適設計ソフトウェアです。
自動車部品・電気機器・建設用機械の研究・開発・設計など、幅広い分野で活用されています。

詳細はこちら OPTISHAPE-TS 製品情報

本製品・ニュースリリースに関するお問い合わせ先

株式会社くいんと 営業本部
tel. 042-362-3884
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